SBI証券のサイトから、クラウド会計ソフトfreeeを展開する フリー株式会社が東証マザーズに上場するという情報が掲載されていました。ブックビル期間は12月3日から6日までの間となっています。

クラウド会計ソフト「freee」は素晴らしいの一言

freeeは僕も使っているクラウド会計ソフトですが、とにかく素晴らしいの一言です。

何が素晴らしいかというと、とにかく簡単で使いやすいのです。僕は主にPCで使っていますが、モバイルアプリも便利で、レシートをスマホで撮影するだけで自動的に仕分けをしてくれる仕組みは驚嘆です。

目論見書の内容をピックアップ

新規上場に当たっては、各社は目論見書を開示するわけですが、以下はフリー株式会社の目論見書の中からいくつかピックアップしてみました。

フリーのターゲット

まずフリーのターゲット層ですが、1000人以下の中小企業から個人事情主までの630万社(者)となっています。これが全体のパイです。

この中で、クラウド型会計ソフトのシェアではNo.1と目論見書では書かれていますが、ミソは個人事業主向け会計ソフトの覇者、「弥生会計」が含まれていない点です。

弥生会計を入れたクラウド会計ソフトのシェアはMM総研が公表していますが、これを見ると弥生57%となっています。ただ、以下の調査はあくまで「個人事業主」だけを対象にしたものであるため、中小零細企業を入れるとfreeeが公表しているような数字になろうかと思います。

また、この個人事業主レンジですが、そもそも会計ソフトを使っていない人たちも6割以上になるため、まだまだ市場の開拓余地はあるようです。

 

フリーの2020年6月期ARRは約58億円を見込む

ARRとは、Annual Recurring Revenueの略で、日本語では「毎年発生する売上」という意味です。ARRが指標になっているのは、freeeの利用料金は年払いだからです。

このARRからある程度ユーザー数を予測できますが、ざっくり1ユーザーあたりの利用料金が1万円だと仮定すると、5万7千ユーザーを獲得していることになります。全体のパイが630万だとすると、1%にも満たないため、まだまだ開拓余地はありそうです。

2019年6月期は、売上45億、経常利益は28億の赤字

気になる経営指標ですが、売上2019年6月期は、売上45億、経常利益は28億の赤字となっています。ただし、後半を読むと、売上45億円に対し、売上原価は10億程度であり、非常に営業利益率が高いことが分かります。赤字になっているのは、販管費が63億円かかっているためで、成長期ということでマーケティング関連費用をかなりかけているためのようです。

まとめ

世の中、色々なビジネスがありますが、サブスクリプション系のビジネスは本当に強いと思います。その意味で、非常に大きな可能性を持った企業の一つと言えると思います。どこかのタイミングで是非購入したい銘柄です。

また、ユーザーとしてもfreeeにはお世話になっているので、まだ使ったことがない人は是非試してみたら良いと思います。無料で利用を開始することができます。

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