投資を初めてみて気づくのは、税金が結構高い!ということです。
株式の場合は、売買によって利益が出た場合は、20.315%の税金が課税されます。内訳は所得税が15.315%、住民税が5%です。配当金を受け取る場合も、20.42%(所得税+復興特別所得税)が課税されます。儲かったお金の2割を持って行くなんて、ほんと、ヤクザな世界です。
しかし、この税金がかからなくなる制度があります。それが、NISA、つみたてNISA、iDeCoなどの非課税投資制度です。
このNISA、つみたてNISA、iDeCoですが、何がどう違うのかよく分からないところです。今回はこの3つの制度を比較してみました。
この記事の目次
NISA、つみたてNISA、iDeCoの各制度の比較
以下の表が、NISA、つみたてNISA、iDeCoの各制度の比較です。
NISA | つみたてNISA | iDeCo | |
---|---|---|---|
申し込み対象 | 日本在住で20歳以上 | 日本在住で20歳以上 | 20歳以上60歳未満 |
対象商品 | 株式、投資信託、REITなど | 一定要件の投資信託等 | 元本確保型 (定期預金と保険) 元本変動型 (投資信託) |
非課税投資枠 | 120万円/年 | 40万円/年 | 14.4〜27.6万円/年 |
非課税対象 | 配当金と譲渡益 | 分配金と譲渡益 | 購入時の所得控除 運用益 受取時の控除 |
非課税期間 | 投資開始から最長5年間 | 投資開始から最長20年間 | 運用中非課税 |
口座開設期間 | 2023年まで | 2037年まで | 60歳まで |
引き出し | いつでも可能 | いつでも可能 | 60歳まで不可 |
制度の併用 | つみたてNISAとの併用不可 | NISAとの併用不可 | NISA、つみたてNISA併用可 |
NISA(ニーサ)
NISA(ニーサ)とは
NISAは、少額投資非課税制度のことで、日本在住で20歳以上の人が証券会社のNISA口座を開設することで利用することができます。
なぜの制度ができたかというと、日本人は投資に対して慎重で、かなりの額の金融資産を現金として持っているため、そのお金の一部を投資に向けさせたい、という政府の意向があったからです。
NISA(ニーサ)のメリット
つみたてNISAやiDeCoと比較した時のメリットは、何と言っても、購入できる金融商品の自由度です。
普通の株式投資と全く同じ条件で、株式、投資信託、REITなどが購入することができます。
NISA(ニーサ)のデメリット
つみたてNISAやiDeCoと比較した時のデメリットですが、上限の金額が120万円/年を5年間までで、600万円が上限となっている点です。
つまりNISAで投資を学んだら、あとは普通の投資家として税金はちゃんと払ってね、という考え方です。
つみたてNISA(つみたてニーサ)
つみたてNISAとは
つみたてNISAとは、NISAを開始したもの、20・30歳代の利用が予想よりも少なく、5年間という期限のため人生設計を考えた長期の積み立てにはやや短いという批判があったため、投資開始から最長20年間に渡って利用できる制度として2018年に始まりました。
つみたてNISAのメリット
NISAと比較した場合のつみたてNISAのメリットは、投資開始から最長20年間という期間です。
iDeCoと比較した場合のメリットは、iDeCoが60歳までは資金の引き出しができないのに対し、つみたてNISAの場合はいつでも資金を引き出すことが可能という点です。
また、年間の投資可能金額も40万円とiDeCoよりも多くの資金を投資することができます。
つみたてNISAのデメリット
NISAと比較すると、年間の投資可能金額が少額です。
また、NISAのように好きな株式、投資信託、REITなどを購入できる訳ではなく、一定要件を満たした投資信託等の中から選ぶ必要があります。
iDeCo
iDeCoとは
iDeCoとは個人型確定拠出年金のことで、個人で運用する年金です。
昨今年金不安が高まっていますが、その不安に対応するために国が作った制度です。
積み立てることができる金額はサラリーマンの場合は14.4〜27.6万円/年となっています。
iDeCoのメリット
iDeCoのメリットは、何と言っても「入り口」「運用中」「出口」の3つの口に設けられた税金の優遇制度です。
購入時には購入した金額が所得控除になり、運用中は運用益の税金がかからず、さらに、60歳を過ぎて受け取った後も控除を受けられるという、3つの優遇を適応することができます。
iDeCoのデメリット
iDeCoのデメリットは、資金の流動性です。基本的に一度預けたら60歳まで引き出すことができません。