コロナ禍で暴落した人気銘柄は数多くありますが、すかいらーくもその一つです。コロナ前は2200円ほどだった株価は、4月6日に1350円という年来最安値をマークし、その後はゆっくりと回復基調であるものの、2200円にはまだ及ばない状況です。

 

すかいらーくの優待制度

以下の保有株式数に応じて、年2回、すかいらーくグループで利用可能な株主様ご優待カードが貰えます。僕も含めて、ほとんどの投資家はこの優待目当てと言っても過言ではないでしょう。

100株以上で6000円分貰え、その後段階的に上がっていき1000株持っていれば年間69000円分の優待カードを貰うことができます。

保有株式数 贈呈金額
(年間合計)
贈呈金額
(6月末日基準日)
贈呈金額
(12月末日基準日)
100株~299株 6,000円 3,000円カード×1枚
(3,000円)
3,000円カード×1枚
(3,000円)
300株~499株 20,000円 3,000円カード×3枚
(9,000円)
3,000円カード×2枚
5,000円カード×1枚
(11,000円)
500株~999株 33,000円 5,000円カード×3枚
(15,000円)
3,000円カード×1枚
5,000円カード×3枚
(18,000円)
1,000株~ 69,000円 3,000円カード×1枚
5,000円カード×6枚
(33,000円)
3,000円カード×2枚
5,000円カード×6枚
(36,000円)

で、ホルダーとしての最大の関心はすかいらーくはこの優待制度をコロナ禍でも維持できるのかどうか、という点です。

コロナ禍はすかいらーくの業績を直撃

2020年5月に発表された売り上げの推移

2020年5月に発表された売り上げの推移ですが、政府が外出自粛を要請した3月、4月にはマイナス22%、4月はマイナス57%とかなり厳しい数字が発表されています。5月は4月と同等か、それ以上のマイナスになるはずです。6月は自粛解除に伴い改善するはずですが、それでも前年を下回ることは間違い無いでしょう。

消費者の行動はもう元には戻らない

年末までにどのように業績が推移するのかを考える上で、すかいらーくの発表資料が非常に役立ちます。いくつか抜粋してみました。

まず4ページ目ですが、ここで僕がもっとも大切だと思うのは、「ライフスタイルの変化による消費行動は従来には戻らない」という一文です。これは多くの人が指摘していますが、After Corona という言葉は間違いで、With Corona が今後を考える上で大切だということです。

第二四半期単体では赤字に転落

第一四半期では辛うじてプラスの営業益を確保しましたが、自粛の影響をもろに受ける第二四半期単体では赤字に転落するはずです。もちろん通期でどうなるのかは不明です。

デリバリー・テイクアウトは伸びているが・・

デリバリー・テイクアウトは伸びていルものの、全体としては65億円にも届かない規模で、売り上げ全体の10%にも満たない規模です。また、テイクアウトでは他の競合他社も数多くあり、すかいらーくがどの程度競争力を持てるのか疑問があります。

すかいらーくは3つのシナリオを用意。ワーストシナリオでは80%まで戻る予想

この予想は思ったよりも楽観的だと思いました。

すかいらーくの優待制度は今後どうなるのか?

すかいらーくの優待制度が今後どうなるのかを考える上で、配当金が一つの参考になります。以下の通り、配当金は2020年の予想は無配に転落しています。そのため、今後の業績如何では、優待制度が改悪されるか、業績が上向くまで廃止される可能性もあろうかと思います。

ただ同時に、現在の株価を維持できているのは、優待制度のお陰という側面も大きいため、会社としては可能な限り維持する方向で考えるのでは無いかと思います。

今後の業績の推移を慎重に見守りたいと思います。