株式投資を初めて3年目に、ようやく投資信託も購入するようになりました。むしろ、投資信託のことを学べば学ぶほど、もう個別株の売買からは手を引いても良いのではないかと思う日々です。

結局、株と投資信託いずれもお金を増やすことが目的なのですが、株と投資信託どちらが儲かるのでしょうか? 今回のエントリでは、株と投資信託の違いとメリット・デメリットについて解説してみたいと思います。

株式投資のメリット・デメリット

株式投資のメリット

株式投資ですが、以下のようなメリットがあります。

メリットその1:テンバガー株など、短期間で元手を大きく増やせる可能性がある

個別株の売買の場合、値動きはかなり乱降下します。その中で、時々短期間で何倍にも株価が上がるものが出てきます。例えば、以下のリンクアンドモチベーションは僕が実際に購入したものですが、もともと100円くらいだった株価が、2018年以降1500円にまで上昇しています。なんと15倍です!

残念ながらビビリの僕は少し上がったところで早々に売ってしまい、その後悔しい思いをしましたが、投資信託では、このような急激な上昇というのはまずありません。

メリットその4:配当金が貰える

個別株を持っていると、配当金を受け取ることができます。僕は配当金重視なので、常にここを見ています。以下は2019年7月時点の配当利回りランキングトップ10ですが、7%から10%近くの配当金が出ています。

ただ、配当金が高すぎる企業は僕は敬遠するようにしています。というのも、高すぎる配当金は、結局将来の事業投資の原資を削って株主に配ってしまっているわけで、長期的に維持できるかどうかに疑問があるためです。

そのため、個人的には4%ー5%くらいが最も良いバランスではないかと思っています。この記事を書いている時点では日本エスコンとFPGを保有していますが、いずれも5%台の配当です。

 

メリットその3:株主優待を受けられる

次のメリットは、株主優待を受けられる、ということです。僕は優待はあまり重視していませんが、優待狙いで投資している人もたくさんいます。

例えば、以下は優待狙いの投資家に人気のコロワイドですが、500株分を持っていれば、なんと年間4万円分もの食事ポイントが貰えます。コロワイド、アトム、カッパクリエイトの運営するレストランで利用可能です。4万円分もの食事ポイントがあれば、かなりの回数外食をすることができます。

こうした優待に力を入れている企業は優待狙いの買いが常に入ってくるため、株価も比較的安定する傾向にあります。

株式投資のデメリット

デメリットその1:短期間でお金を失うリスクが高い

個別株の売買の場合、値動きはかなり乱降下する、と説明しましたが、上がる可能性があるということは、下がる可能性もある、ということです。先ほどのリンクアンドモチベーション株ですが、2018年には1500円近くまで上昇したものの、その後下落トレンドになり、現在は600円となっています。半額以下になってしまっています。

こういうことは株式投資では日常茶飯事です。ちなみに、僕が配当金を重視しているのはこうして株価が下がった時のリスクヘッジになるからです。先日全部売り払ったアーバネット株ですが、購入後最初の通期決算で減収減益発表になり、株価が随分下がりましたが、配当金が良かったため、2年ほど保有し続け、株価が下がった分の穴埋めをすることができました。

デメリットその2:個別株の選定に時間とお金がかかる

株式投資の場合、購入する株価の選定にかなり時間が取られます。僕の場合は、スクリーニングツールを使ってある程度対象を絞り込んだ上で。各企業のIR情報を確認する、という2段階で投資対象を選んでいますが、いずれも時間がかなりかかります。

また、四季報も定期的に購入していますが、1冊2000円近くするため、バカになりません。

デメリットその3:ある程度の資金がないとまともな投資ができない

以下は資金別に購入できる銘柄の数を表したグラフですが、基本的に日本株の場合は100株単位となるため、5万円以上ないと購入できる銘柄はかなり限られてきます。一方、投資信託の場合は100円から投資可能です。

僕は子供の教育もかねて、次男の名義で証券口座を作り2万円を渡して運用させてみましたが、2万円以下で購入できる株はクソ株が多く、業績も将来性も悪く、配当金もほとんど出ないようなところばかりです。条件の良いところを何とか探して投資してみましたが、業績の下方修正がすぐに出て、今はマイナスです。苦笑

投資信託のメリット・デメリット

投資信託のメリット

メリットその1:少額から投資が可能

投資信託のメリットは何と言っても少額から投資が可能という点です。通常、かなりの資金がないと理想的なポートフォリオは組めないものです。しかし、投資信託の場合は100円から簡単に国際分散投資が可能です。

しかもSBI証券のようにTポイントで投資信託を購入できる制度もあります。

メリットその2:国際分散投資が可能

初心者の場合、外国の株式市場で株の売買をするのはハードルが高いものです。

しかし、投資信託の場合はファンドマネージャーが世界市場を舞台にポートフォリオを組んで運用してくれるため、一つの商品を購入するだけで簡単に国際分散投資をすることができます。

例えば、以下は僕がTポイントで購入してみた「三菱UFJ国際-eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」ですが、8つの分野に分散投資をしています。使ったTポイントは400ポイントです。笑

メリットその3:自動再投資により、複利での自動運用が可能

投資信託にとって、株式投資の配当金に相当するのが分配金ですが、投資信託では購入時にこの分配金を「現金として受け取る」のか「自動的に再投資するのか」を選択することができます。

「自動的に再投資」を選択すれば、分配金が自動的に投資信託の原資になり、翌年にはさらにその分配金を加算した合計金額に対して、再度分配金が支払われる、といういわゆる複利での運用が可能になります。

僕がこの威力に気づいたのは、適当に購入して放置していたイデコの投資成績を見た時です。完全放置で、3年間で35%増えていました。

よく調べてみると、投資信託の平均リターンは年間6%くらいということで、仮に100万円を年利回り 6%で 20年間運用し続けた場合の推定資産額は、何と約320万円になります。放置するだけで20年後に3倍になるのであれば、かなり手堅いのではないでしょうか。

投資信託のデメリット

デメリットその1:購入、運用に手数料がかかる。しかし・・

投資信託のデメリットは購入時、運用時に手数料がかかるという点です。そもそも、僕が投資信託をやらなかったのは、若い頃に読んだ以下の本の影響です。

木村剛氏が書いた書籍で、元は20年くらい前のものになります。この本の中で木村氏は「投資信託は手数料を取られるため、ゼロサムゲームでお勧めできない」と主張しており、この主張を鵜呑みにしてしまったわkです。

しかし、IDeCoが象徴するように、現在は事情がかなり代わり、昔と比較すると考えられないような低い手数料で長期投資が基本になっています。

例えば、先ほどの「三菱UFJ国際-eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」は購入時の手数料は無料、運用手数料も0.1512%と格安です。もう木村剛氏の主張は当てはまらなくなっているのです。

デメリットその2:ローリスク・ローリターン

投資信託の場合は株価の上下の代わりに、基準価格というのがあり、この価格が上下します。しかし、この基準価格は株のように短期間で上下するようなものではなく、ゆっくりと上下に動きます。

以下は「三菱UFJ国際-eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」の高値と安値ですが、上下の幅が狭いことが分かります。

つまり、投資信託の場合は基準価格の上昇による差分で儲けるというよりも、分配金を自動再投資して、複利ゆっくりと増やしていくことに向いています。

まとめ

以上株と投資信託の違いやメリット・デメリットを解説してみました。株と投資信託どちらが儲かるのか? という最初の質問に戻るなら、以下がまとめになります。

  • 株 ⇨ でかく稼げる可能性もあるが、損をする可能性も高い
  • 投資信託 ⇨ ゆっくりと資金を増やせるが、一攫千金はない

どちらを選択するべきかは、個人の好みやリスクへの許容度、投資にかける時間など総合的に判断する必要があるでしょう。