東京ビックサイトで開かれたEXPOで、東京カメラ部のブースに立ち寄ってきました。非常に面白い話が聞けたので、このエントリにまとめておきます。
この記事の目次
東京ビックサイトで開かれたEXPOに行ってきました
先日、東京ビックサイトで開かれたEXPOに行ってきました。
コンテンツ東京2019 というやつで、ライセンシングジャパン、先端デジタル・テクノロジー展、クリエイターEPO、コンテンツ・マーケティングEXPO、映像・CG製作展、広告デザイン・ブランディングEXPO、コンテンツ配信・管理ソリューション展など、7つの見本市をまとめたでかいやつです。
僕は情報収拾や業者開拓を兼ねて、毎年ここに足を運んでいます。こういうところに来ると、トレンドが分かるのですごい面白いです。
特にネットビジネスとの絡みだと、数年前は、このEXPOに来ると、ブラックハット系のSEO業者がわんさか出ていましたが、もう商売にならないのか、全く姿を見なくなりました。笑
コンテンツ・マーケティングEXPOでまさかの東京カメラ部を発見! 社員さんに話を聞いてみました
コンテンツ・マーケティングEXPOのエリアを歩いていると、まさかの東京カメラ部を発見! 正直、かなり驚きました。不勉強な僕は、東京カメラ部が会社だと全く認識していなかったのです。
東京カメラ部とは、日本語で運営される最大級の審査制写真投稿サイト
東京カメラ部は日本語で運営される最大級の審査制写真投稿サイトとして知られています。
2012年に運用を開始していますが、2019年4月現在、Instagramに52万人、Facebookに46万人、Twitterに7万人のメンバー(フォロワー?)がいます。まさにモンスターです。
僕が東京カメラ部を知ったきっかけは友人の写真が選ばれたこと
僕が東京カメラ部を知ったのは、妻がきっかけです。ある時妻が興奮気味に話しかけてきました。
「ねえ、東京カメラ部って知ってる? 超有名な写真のコミュニティなんだけど。実はT君の写真が東京カメラ部に選ばれたのよ!」
で、見せられたのがこれ。
T君は留学時代からの友人ですが、zgravity00というハンドルネームで無重力写真を投稿し続けていて、彼の写真が東京カメラ部の目に止まったようです。
#愛知DC #名古屋城 pic.twitter.com/9gaeIJsqoc
— zgravity00 (@zgravity00) December 22, 2018
なお、気になる無重力写真の撮り方ですが、誰かが撮っている訳ではなく、まさかの自撮りだそうです。自分で三脚にカメラをセットして、ジャンプして「パシャ!」。凄すぎます。
東京カメラ部の社員さんにビジネスモデルを教えてもらった
巨大コミュニティの運用には当然のことながらコストがかかります。一体どうやってマネタイズしているのか?なぜEXPOに出展しているのか?EXPOに出展しているということは、新規顧客を探したい、ということです。どんな顧客を探しているのか?
はっきり言って、興味津々です。
東京カメラ部の商品はソーシャルメディアの●●代行
東京カメラ部さんのブースを見つけてかなり驚いているんですが、会社だったんですね
そうなんです。株式会社なんです。笑
え、でも一体何が商品なんですか?
実は、ソーシャルメディアの運用代行をしてるんです
え、そうなんですか?
はい。一応弊社は、国内で有数の巨大コミュニティを運用させていただいていますので、その運用ノウハウを使って、他社様のソーシャルメディア運用をお手伝いさせて頂いています。要するに運用代行ですね。
なーるほど! 超納得です。
出版はやらない
でも、写真がこんなにあるのに、出版とかやらないんですか? 写真集とか売れそうな気がしますけど
あまりやりませんね。フォトグラファーを出版社さんとかにご紹介することはありますけど
実はこんなにいる、東京カメラ部のクライアント
具体的にどんな企業と取引があるのでしょうか?
取引先でしたら、こちらのパネルに一部を紹介しています。市町村などの自治体、旅行会社、鉄道や航空会社など、ビジュアルで訴えかけたい企業様との取引が多いですね
東京カメラ部の投稿写真の集め方
ところで、東京カメラ部さんは自分たちでは写真は撮らないんですよね?
まったく撮りません。各ソーシャルメディアのユーザーの皆様が撮った写真を使わせて頂いているだけです
でも、どういう風に新しい写真を探すんですか?
どのソーシャルメディアでも、東京カメラ部のメディアに取り上げて欲しいユーザーは「#東京カメラ部」というハッシュタグをつけて投稿されています。このハッシュタグを定期的に調べて、良い投稿があれば採用させて頂いています。でも時々、意味も分からず「#東京カメラ部」というハッシュタグを使って、我々がコンタクトすると驚かれる人も居たりします。笑
その場合、著作権ってどうなるんですか?
著作権は、当然ですが撮影された方に帰属します。ですから、ハッシュタグで調べて選んだ後は、きちんと投稿者様に連絡し、許諾を受けた上で弊社が運用するメディアに投稿しています。
なるほど〜。投稿者からすれば、東京カメラ部に選んで貰えるということは、とても名誉なことですよね。今回は勉強になりました!
まとめ
短い時間でしたが、とても勉強になりました。特に面白かったのは、持たざる経営です。
東京カメラ部は、プラットフォームも他人のもの、投稿内容も他人の写真と、自分たちでは何も持っていません。蓄積されたノウハウのみが武器なのです。
出版について調べてみると、以下の写真集が出てきました。しかし、よく考えてみると、以下の写真の全ては他人の投稿写真の集合体です。出版して印税が入ったとしても、写真を提供したフォトグラファーたちと分配すると、ほとんど実入りがないのでしょう。
非常に面白い時間でした!